やりたいことリスト100達成の為のブログ

半分しか水がないって思っちゃう方の性格です

本の紹介と公募

自分が書きたい小説の方向性

数日前、借りてきた本を無事に全て読み切りました

図書館で借りてきた本を全部読み切るなんて、初めてのことかもしれません。

 

今回借りてきた本は、この3冊でした。

絵本を借りるのは初めてかも。

1冊目に選んだ本は、綾瀬まるさん作の、『朝が来るまでそばにいる』

亡くなった人との、夢か現が織り交ざる、心が救われる物語、と書いてあり、すぐに手に取りました。

 

私は、村上春樹さんの『風の音を聴け』という作品が大好きでした。この、『朝が来るまでそばにいる』という作品は、『風の音を聴け』系の作品に似ています。

 

風の歌を聴け』系の作品とは、具体的に何がどうしてどうなって、という起承転結がはっきりしないというか、何が言いたいのか分からない系の作品だという風に自分の中で分類しています(めっちゃ失礼)

 

昔は、1文1文が長めで、登場人物たちが何か裏があるような、意味深な言動をするような文章が好きでした。

 

物語がどう進んでいくかということよりも、その物事をどんな言葉で表現しているのか、ということを基準に読む小説を選んでいました。

 

例えば、白い卵が目の前にあるとしたら、それをそのまま白い卵と表現している作品は絶対読まないようにしていました。

 

そうではなくて、その乳白色のかたい壁で覆われた、かつて生命体であった物を……とか、そんなふうに回りくどく、時にグロテスクに表現する、美しい文章を見るのが好きでたまりませんでした。

 

そんな文章に出会っては、本を一旦閉じて、目を閉じて、深く深呼吸しながらその情景を頭の中でゆっくり想像するのが好きでした。

 

ですが、今回この本を読んで、やっぱり単刀直入に、もっとはっきり書いてくれた方が読みやすい、と感じました。年齢により、味覚だけでなく好きな本の系統も変わってくるということが、はっきり分かりました。

 

体調が悪かった主人公が家に帰ると、知らない声がして、鍵を開けるとおばさんが入ってきて、そのおばさんがいつのまにか黒い鳥にすり替わっていて、というのは、今の自分が読みたい作風じゃなかったようです。

 

もちろんそれは、どっちが劣ってるとか、優れてるとかそういうものではなく、単純に、今の自分がどっちが好きかというだけの話です。

 

それとは対照的に、あさのあつこさんの『スポットライトをぼくらに』という作品は、どこの誰が何をして、どうなったというのが分かりやすく書かれていて、物語の起承転結もはっきりしていて、読みやすかったし、自分の感情も乗せやすかったです。

 

「〇〇〇。」

幼馴染の〇〇が言った。

などという表現は、前の自分だったらあまり好きでない部類の小説でしたが、今の自分は好きみたいです。

 

あさのあつこさんの本で、一番ワクワクしたのは、『NO.6』という本です。

 

いくつかの本に分かれていて、とても長い小説なのですが、確か、主人公の少年たちは階層の分かれた世界に住んでいて、そこでいろいろなことが起こって冒険する話だったと思います。

 

あさのあつこさんの作品は、なんとなく、2人の少年がお互いを助け合い、それぞれの目的を達成する為に冒険したり、戦ったりするストーリーが多いような気がします。

 

1人の少年は、頭がよく切れて、ちょっと残酷で、クールで、もう1人の少年はその少年よりは少し鈍感な普通の少年だけど、どちらかというと感情で物事を判断するようなタイプ。

 

それで、その普通タイプの方には彼女的な存在の人がいるけれど、もう1人の方のクールな少年となんとなくゲイっぽい関係性になっている感じ。

 

この感じは、村上春樹さんの『風の声を聴け』の作品にもなんとなくあるんですが、かっこいい雰囲気で、いいなあと思います。私も、男に生まれ変わったら、こんな関係性の親友がいてほしいです。

 

最後の1冊、宇野克彦さんが文を考え、にしかわおさむさんがイラストを描いた『うみべのこねこ』。絵本を借りたのは何年ぶりだろう。もしかすると、初めてかもしれません。

 

私のいた大学は、心理系の大学でした。その中で、絵本を分析する授業があり、イラストの1つ1つが考え抜かれた色遣いや物の配置になっていて、色々と象徴的な意味があったりする、というようなことを学びました。

 

そんなことを不意に思い出し、丁寧にイラストを見てみることに。

 

その中で一番気になったのは、海に浮かぶ船から出てる煙が灰色だったことです。途中から色が変わったりする場面があるのかな、と見てみましたが、何も変わらず灰色でした。

 

灰色でなく、白の方がイラストのテイスト的に合っているのでは?いや、でも、白だと雲と混ざって描きにくいのかな?灰色が、こねこの不運な感じとかを表現しているのかもしれない。と色々考えましたが、結局何も分からなかったです。

 

もしかすると、正しい解釈なんてなくて、気分で描いたのかもしれないし、特に意味はないのかもしれません。

 

読み進めて、次はどんな展開になっていくのだろう、とページを繰ると、終わってしまいました。思わず、え!これで終わり?と声に出そうになり、これだけの文章なら、自分にもかけそうだ、なんて生意気なことを考えながら絵本を閉じました。

 

まあ、絵本はこんなもんか、とふと表紙を見ると、こねこを捨てたであろう人の足が描かれていました。灰色のスーツを着た、男の人っぽい脚です。

 

仕事や引っ越しの事情で、飼えなくなって、奥さんの代わりに仕事に行く前に捨てに来たのかな、と想像しました。

 

こうやって人の作った創作物を見ていると、自分も文章を書きたくてうずうずしてきます。

 

実は、これまで何度か文章を書いていて、応募したこともあります。もちろん、なんの賞も取ったことはありません。

 

ただ、高校の頃の長期休みに書いた文章が何かの賞を取り、卒業文集に自分の書いた文章が載ったことがあります。国語の先生にも、どんなことを考えたらこんな文章が書けるの、と驚かれたことがあります。

 

前にも後にも、ここまで自分の文章が評価されたのはこの時が最初で最後でした。

 

今度、久しぶりに応募してみようと思っている公募コンテストがあります。

saiteki.me

障害をテーマに、人と人との繋がりを描き出すような小説公募。

応募資格は、障害を抱える本人、または、その支援者や理解者。私は、精神・身体の障害を抱える施設で5年近く働いていました。

 

なので、他の人より障害について考える機会は多くあったし、100%完全に理解できていると断言できるわけではありませんが、書くことでより理解を深められるかもしれません。

 

来月一杯で締め切りみたいなので、今から書けば間に合うでしょう。

やりたいことリストの1つに、小説を書いてコンテストで賞を取る、を入れようと思います。

 

それでは、今日も1日、みなさん頑張っていきましょう!